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ベンチャーキャピタルから出資を受ける前に・・・


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経営者とベンチャーキャピタル間のトラブルが昔からなくならないのは、VCのビジネスモデルに対する理解が不足していることも要因の1つとしてあるのではないか、と感じています。

 

ベンチャーキャピタルから出資を受ける前に、こういう意見もあるよと感じて頂けたら幸いです。

 

<出資を受ける前に・・・>

■ ベンチャーキャピタルにとって当社はポートフォリオの1つに過ぎない。したがって、フルコミットを期待してはいけない。

決してベンチャーキャピタルから出資を受けることを否定的にとらえているわけではありません。むしろ、ビジネスモデルにもよりますが、積極的に活用を検討した方がいいと思っています。

ベンチャーキャピタリストにとっても投資を行うのは、肉体的にも精神的にも簡単ではないため、投資したからにはできる限りの支援をしたいと思っているはずです。

語弊のないように補足しておきますと、ベンチャーキャピタルによっては、フルコミットとは言わないまでも、担当のみならず専属の支援チームを抱え、かなり踏み込んだ事業支援をしてくれるところもあります。

ここで申し上げたいのは、ベンチャーキャピタルから支援を受けるのであれば、ベンチャーキャピタルのビジネスモデルを理解し、出資を受けることが重要だということです。

 

<経営者にとって>

■ ベンチャーキャピタルは応援団である。

長期にわたり利害が一致する応援団は他になかなかいないかもしれません。最近はベンチャーキャピタリストに脚光が集まることもありますが、主役はあくまでも起業家です。

よく、”ベンチャーキャピタルは経営者と同じ船に乗ったパートナーだ”、というような言い方をされるような気がしますが、これは正しくもあり、一部間違ってもいるとも思います。

起業家とポートフォリオで勝負するベンチャーキャピタルではリスク許容度もゴールも異なります。

ベンチャーキャピタルファンドのリターンは少ない数社のIPOによってもたらされており、その他多数の会社はほとんどの場合元本割れです。極端な言い方をすれば、過大なリスクをとってでもIPOを目指してもらいたい、IPOしたらご祝儀相場のうちに売却したい(さもないと流動性がなくなって売却すらできない)、という部分もあります。もちろん上場後も成長を持続して、ファンド満期まで保有継続した方がいい、という場合もありますが。

 

<ベンチャーキャピタルとは>

・軸がぶれてませんか、目線が下がってませんか、と鼓舞してくれる存在

・日々答えのない決断を下す中で、あなたは正しい、と背中を押してくれる存在

だと考えておくと、違和感は少ないように思います。もちろん他の付加価値はたくさんあると思うのですが、大前提は上記だと感じます。

 

<終わりに>

VCとは

ファンドビジネスで、満期があり、ポートフォリオで運用するビジネスである。

ことさえ理解していれば、最高の応援団だと思います。

 

追伸:

事業会社の本体投資も最近は増えてきていますが、ファンド満期がないから事業会社から投資をうけた方がいい、とは一概には言えないと思います。なぜなら、ファンド満期があるからこそ必死で支援してくれる、という側面もあると感じるからです。悪く言うと、本体投資で満期がないから塩漬けでもいいか、ともなりかねないですし、ベンチャーキャピタルファンド満期は通常7~10年間で設定されており、出資をうける時期にもよりますが、事業の結果はある程度その期間内では見える(見えていないといけない)と思います。