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Wantedly(ウォンテッドリー)のIPOは何か問題なのか


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Wantedly(ウォンテッドリー)に関するブログについて

下記ブログ記事が話題になっています。

内容はリンク先をご覧いただければと思いますが、下記のような流れとなっております。

  • 公募時価総額:同社の事業に対して、公募時価総額40億円は妥当だ
  • ダウンラウンドIPO:公募時価総額が、未上場時の時価総額を下回っている
  • 資金使途:たった40百万円の資金調達のために上場して、オフィス内装費に使う
  • SO:従業員にSO(ストックオプション)を発行していない
  • 結論:結果、このような経営はしたくない

文章として、少し論旨や展開が読みにくいなと思うわけですが、ちょっと違和感を感じたのでメモ。

 

blog.inst-inc.com

  • 公募時価総額の妥当性:これは証券会社が評価したもので、発行会社と既存投資家がそれに納得して市場にオファーするものなので、外野がとやかくいうものではないと思います。安いと思えば買う、高いと思えば買わない、それだけかなと。
  • ダウンラウンドIPOについて:これも上記同様、発行会社と既存投資家が納得しているのであれば、外部がとやかくいうものではないとの意見です。
  • 資金使途:証券会社の評価が高くなかったために、公募を抑えたのでは、と勝手に思うわけですが、正直この業態で利益が出ていれば追加の資金は必要ないということかと思います。ただ、資金使途は必ず聞かれるので、苦しいながら、こう記載したと受け取っています。
  • SO:これは経営陣と従業員の間のことなので、入社時やその後に何か約束していたのでなければ外部からとやかく言われることではないだろうと思います。もし入社時にSOを約束して、付与しなかったなどがあれば信義則上問題があるかもしれませんが、それもあくまでも当事者間での話だろうと思います。
  • 結論:これは筆者の主観なので、経営に関する考え方の違いや好き嫌いは表明していいと思います。

Wantedlyへの疑問と期待

おそらく、この時期にこの規模で、評価額に抵抗感を感じつつも、既存投資家を説得して、上場する理由があったのだろうと思います。

個人的には、

  • 売出や公募が少なく、流動性が低いために需給がひっ迫し、初値が高騰しすぎて、後々自らの首を絞めることにならないか。
  • 資金使途は若干苦し紛れに書いたのではと推察していますが、資金使途だけが上場の目的では当然ないので、上場して公器となって、何を実現していきたいのか一層発信し続けてほしい。
  • SaaSビジネスとはいえ、現時点ではベンチャー業界でのデファクトスタンダードに過ぎず、現時点ではスモールIPOに見える。いま上場する理由が明確にあったのだと思われるが、上記のミッションビジョンとともに、事業拡大の道筋を適切に開示し続けてほしい。

ベンチャー業界の人間にとってはもはやなくてはならない会社、プラットフォームになりつつも、新規事業はまだまだ未知数という風に見えます。巨大な人材市場にとっては、まだまだ存在感や規模感は非常に小さいため、今後の一層の拡大を非常に規定しています。(上から目線ですいません、応援しています。)